2011年3月16日水曜日

露呈

http://news.livedoor.com/article/detail/5419065/

この人のグル主義(師匠を信じればよいという考え=オウムと同じ)がまずいと思っていたが、やはりそういう現実での有効性を考えない人だと思う。

東京在住者がいま「疎開」してはいけない理由。

・福島原発との距離を考えれば、放射能直接被害の可能性が極めて低いこと。
・1000万市民が一定時間内に全部疎開するのは、非現実的なこと。
・おそらく、再上京するタイミングがわからないだろうこと。


毎日、揺れがあるが、これぐらいの不安定性と原発事故の影響の不確実性を受け入れるのは、普通の人生として当たり前なのではないか。静岡に逃げた人間を知っているが、昨夜の静岡地震と浜岡原発を考えてみよ。馬鹿馬鹿しい「疎開」ではないか。

原発時限爆弾の規模(インパクト)

素人なりに考えてみて、広瀬さんの想定リスクは妥当なのだろうと思った。地震や津波の規模と頻度、運用の怠惰、人為ミスなど。でも、おそらく、インパクトの評価が過大なのではないか。これが、反原発派のゼロ・リスク主義と原発推進派の過剰な原発擁護の悪いスパイラルだろう。その点で、大前さんの論評がニュートラルなのかもしれない。



とりあえず、広瀬さんのも。





そして、原発推進派の過剰な安全擁護例。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011031500088

2011年3月13日日曜日

原子炉時限爆弾



反原発30年、広瀬隆の「予言」がこんなに容易に現実化するとは。

2011年3月1日火曜日

働かないアリに意義がある



自分の身体をなめなめしてたりして、全く働かないアリが一定の割合いることは何かで読んで知っていたが、その意義を考えることはなかった。この本にひとつの仮説が書いてある。全働きアリが全力で働くよりも、数10パーセントのアリが遊んでいて、よっぽど必要になってから働くようにしたほうが、巣全体のサステナビリティが高まるという説だ。また、ミツバチの例では、遊んでいなくても、餌のありかを示すダンスに呼応してついていく場合、ついていくのが下手で道筋を間違えたりするハチが一定割合いたほうが、巣全体の長期的なパフォーマンス(餌を採る量)は高まるとか。ちょっと予定調和的な仮説のようにも思うが、多様性がプログラムされた真社会性生物の生き残り戦略は面白い。

2011年2月23日水曜日

進撃の巨人



まだ、3巻だが、このマンガは面白い。冒頭、変な巨人がむげに人を喰う絵が気に入ったのだが、今後の展開を期待させる熱気がある。

2011年2月17日木曜日

デフレの正体



高橋洋一も言っているように、本書の「デフレ」は経済学上のdeflationではない。人口=労働人口減少=デフレではない。デフレは、物価の持続的な下落だから。たぶん、人口減によるGDP収縮を言いたかったんだろう。それなら、基本的に否定できないトレンドだ。

人口問題は最近のマイブームだったが、本書は人口問題で珍しく売れた本なので、日本の人口減少を意識させるのに、一定の役割はあったんじゃないかと評価する。

2011年2月13日日曜日

インセンティブ



人は、インセンティブで動く。インセンティブなしでは、動かない。そして、インセンティブは合理的根拠ではない。(経済的に)非合理な根拠も、インセンティブになりうる。後者が、行動経済学の論点だけど、とりあえず、インセンティブを直接的に取り上げる本書も面白い。

実は、こんな重要なことが20年ぐらい前までわからなかった。恥ずかしい話しだが、人がインセンティブに動かされていることを直視していなかった。

今では、はっきりと断言できる。人はインセンティブによってでしか動かない。

とはいえ、これは結果論的な話しかもしれない。人の行動を見れば、それは何らかのインセンティブがあったのだと解釈することができるから。でも、重要なのは、人の行動の背景にインセンティブという、ニュートラルな因果を設定するところだろう。その因果の合理性を無視して、ともかくインセンティブを前提にするのは、社会科学的に意味があり、政策に直結する可能性がある。

というようなことも考えてみたが、現実的な視点としてインセンティブ論は価値がある。たとえば、会社での若い社員や学校の生徒を考えるときに、社会規範や上司や先生の論理で語ることは無意味だ。若い社員や生徒を動かすには、彼らのインセンティブを探り、与えなければ話しにならない。

2011年2月9日水曜日

Common LawとCivil Law

http://s-swine.blogspot.com/2011/01/blog-post.html

前に書き忘れたのは、英米法と大陸法との違い。英国に成文憲法がないことが象徴しているように、英米法には、法律は法廷で作られるという建前がある。いっぽう、ドイツやフランス、日本のような大陸法では、基本的に法律は成文化されるものであろう。したがって、法廷の重みが日米では根本から異なる。どちらも、判例が大事だとしても。それは、判決文を読むとすぐわかる。英米法下の判決文は、過去判例を長々と引用し、長大だ。日本を含めて、大陸法制の下では、短い。

『最高裁の暗闘』で、この英米法と大陸法の違いに言及しないのは片手落ちだろう。

バランスシートで考えても、世界のしくみは分からない



池田信夫さんは、高橋さんが「バランスシートが分かってないんじゃないか」と批判する。

高橋さんは、『デフレの正体』はデフレの定義さえわかっていないと批判する。

でも、人口減少の推定からすると、『デフレの正体』の気分はある程度共有されている。財政のプライマリー・バランスを考えても、国債の利率を経済成長が上回らなければ、破綻が見えているのに、成長が見込めればいいと楽観するのは無責任だろう。人口が減っても老年の割合が増えると、歳出は減らない可能性が高いので、プライマリー・バランスを保つためには、経済成長(=GDPの増大)以上に現実的には、歳出の大幅な削減と歳入(税収)の大幅な増加(増税)がないと難しい。

ミルトン・フリードマンの14綱領

フリードマンが50年前(1962年)に挙げた、資本主義と自由のために不要な政策を14項目。

1.農作物の価格調整
2.輸出入関税
3.農作物や原油などの算出制限
4.家賃の統制
5.法的最低賃金・価格制限
6.詳細な民間産業規制
7.国家による放送の統制
8.現行の社会保障制度
9.事業免許制度
10.公営住宅
11.平時の徴兵
12.国立公園
13.営利の郵便の禁止
14.公有・公営の有料道路

8や10の代案には「負の所得税(negative income tax)」という代案があるので、日本は即時廃止すべき14項目だと思う。

2011年2月7日月曜日

マリリン・モンローとユリシーズ



丸谷才一のエッセイで、「マリリン・モンローが水着で『ユリシーズ』を読んでいる写真」があると知ったので、探してみた。

2011年2月6日日曜日

理性の限界



ヴェルナー・ハイゼンベルクの「不確定性原理」、クルト・ゲーデルの「不完全性定理」、ケネス・アローの「不可能性定理」は、現代の思考者が必ず知っておかなければならない三仮説だと思うが、これらがハイエクとポパーを支持している。

2011年2月5日土曜日

高校数学の教科書





結局、監査仕事をやり始めて13年目になろうとしているが、近年ファイナンスの仕事が増えてきた。アカウンティングだと、四則演算でいいのだが、ファイナンスとなると、高校数学の確率・統計や微分ぐらいまでは必要になる。そこで、高校では落ちこぼれた数学を再入門する必要が何度か出てきた。この手の高校数学本をいろいろと買ってみたが、本書がいちばん自分には向いているように思う。これをベースに、ちょっと数学をちゃんと勉強してみようかと思っている今日この頃。

2011年2月3日木曜日

人口減少経済の新しい公式



先に書いたように、最近のマイブームは日本の人口論だったが、この本がいちばんよくまとまっているのではないか?自分もこの本で前に書いたような論点が整理できたように思う。また、本書ではそれに基づいて、「縮む世界」の経済的処方箋が書かれている。

ちょっと思い込みと偏りが強い、『デフレの正体』(藻谷浩介著)よりこちらを薦める。

2011年2月2日水曜日

ヒトなぜヒトを食べたか



年末から年明けにかけて、何冊か日本の人口論の本を読んだ。そこで、知ったことは、次のことだ。

●第二次大戦敗戦後のベビー・ブーマー時代が産児制限の成功によって、比較的短くなり、人口減への下地ができたこと。
●これは、少子化で貯蓄率を上げたことで、高度成長の要因の1つにもなったこと。
●出産可能年齢の急激な減少を理由として、少子化対策では、人口減を食い止められないこと。
●移民政策による人口増も、現実的ではないこと。(物理的には可能かも)
●もしかすると、1億3千万という人口は、現代の日本国土のキャパシティ上限に達した(と日本人が生物的または文化的に感知し少子化した)かもしれないこと。
●すると、逆に数10年後に増加に転じる可能性もあること。

で、本書だが、血生臭い中南米の前近代文明の人食いは、同地のたんぱく質資源の少なさから発生したかもしれないことを示している。そう考えると、2つの世界大戦、ロシアと中国の国内虐殺、東アジア、中近東アフリカの戦争などの大量殺戮による人口減もそのような人間が生物であることによる現象だったのではないかという、禁断の仮説を思った。

でも、喫人(味覚のためにヒトを食うこと)は中国史にしか見られないとか。

桑原隲蔵「支那人間に於ける食人肉の風習」参照。

2011年1月31日月曜日

資本主義と自由



http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51500721.html池田信夫さんのこの空想は楽しい。サッチャーがハイエクの『自由の条件』で、小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』だ。

フリードマンとハイエクは、カール・ポパーを考えれば、立脚点が違うのはわかるだろう。ハイエクは、現象学的に、人間の認知能力を疑っているのに対し、フリードマンは自由のイノベーションを強調している。でも、日本の現状を考えると、フリードマンの『資本主義と自由』はもっと読まれて、理解されるべきだと思う。14の政策のうち、実現されていない11政策はすべて実現されるべきだろう。

競争の作法



市場(原理)主義を否定して政権を盗った民主党。しかし、市場を否定しては、民主主義は成り立たない。市場の公平性を高める、ならばわかるけど。

本書の議論は重要だけど、著者の思い込みはいろいろと偏りがあるように思う。一橋大の老人教員保護強化(<=>若年教員の排除)にハンストした著者の心意気に好感を抱くが、倫理に重きを置きすぎるように思う。マクロもミクロも経済は倫理をてこに動かしてはいけないだろう。それは、反ハイエクだ。

最高裁の暗闘



自分の発見か、だれかの受け売りか明らかではないのだが、裁判員制度と成年後見人制度は、日本の現代社会の現状への対処療法のメルクマール的な政策の2つだと思う。

で、司法の最高機関の現状はどうかという疑問に答えようとしているのが本書だ。とりあえず、必読。