2009年5月15日金曜日

解雇権の濫用

池田信夫さんは、完全な自由解雇権を主張しているのかと思いきや、そうではないらしい。解雇権の濫用(=不当解雇?)を認めた(許さないというか)うえでの、解雇権の自由化らしい。

ただ、実際には、アメリカでは差別などを理由にした解雇以外は合法となり、雇用者はかなり強いようだ。いわゆる「2 weeks notice」。2週間前に申し入れるか、2週間分の給与を払えばいつでもクビにできる、というもの。被雇用者も2週間前に申し入れればいつでも辞められる。

自分が外資系企業1社の経験で思うのは、解雇権の自由を広く認めることは、やはり「不当」解雇の余地を大きく認めることになるということ。実際に見聞しているが、かなりの頻度で上司の勝手な意思で解雇が決められる。上司が傲慢になり、部下がbrown noseになる傾向がより強くなる。

ここで、その解決策は「解雇権濫用の規制」ではなくて、雇用環境の自由化(その強化)なのだが、それがうまく解雇権の自由化と歩調が合ってうまく行くようには思えない。希少価値があって市場価値のある人材の実割合、あるいはそうした人材のあり得べき比率というのは多くないだろう。多くは、雇用者が強いはずだからだ。

相対的な損得勘定(GDP的な)で言えば、アメリカのほうが日本よりよかったりするかもしれない。また、現行の日本にはまだ非生産的な人材を(とくに高年の)辞めさせられなくて、若年層を雇用できないような不合理があるかもしれない。でも、

池田さんの議論では、公文さんによる「不当解雇」はほぼ理解できるが(一管理職による、単なる恣意的な通告なので)、公文さんが形式的な手続きを踏んでいたら「有効」になっていた可能性がある、自由解雇を認める想定の下では。鞍馬天狗(中山素平)が飛んできて助けたとしても、それはたんに日本で美談となるだけで、アメリカならば最高顧問もグルならば合法となる。

池田さんは、整理解雇だけを規制緩和しようという主張だろうか。

そういえば、10数年前に六本木か麻布にあったグローコムに黒オヤジと呼ばれる上司と公文さんを訪ねて、原稿執筆を頼んだことがある。その前には公文さんの同級生に翻訳をしてもらったこともあるし。西さんもグローコムに関係があったのだろうか。オヤジ、生きてるかな?

1 件のコメント:

  1. 労働側はいつでもやめられるんだから、経営側からの解除(解雇)もいつでも認められるべきです。

    もちろん今の法制度ではそうなってないので、不良従業員によって多くの経営者が苦しめられています。だから、事業をする場合、できる限り人を雇うべきではありません。

    私も様々な経営者から相談を受けますが、できるだけ直接雇用は避けること、派遣でも長く使うと危険であるから短期で次々に変えることを助言しています。

    どうしても人を雇わないとできない業種は解雇規制が緩やかな州でやればいい。

    労使対等といいながらろくでもない社員をやめさせられない日本の労働法はくるっています。正常化されるまでは私の会社も正社員は増やしません。

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